長時間のパソコン作業で目がピクピクする眼瞼ミオキミア

「ずっとパソコン作業をしていたら、まぶたがピクピクしてきた・・」

そんな経験はありませんか?

ピクピクと痙攣が起こるのでビックリしますが、それは眼精疲労による症状です。

長時間のパソコン作業などでまぶたがピクピクする症状を「眼瞼ミオキミア」といいます。

パソコン作業以外にも、睡眠不足やストレスなどで眼瞼ミオキミアが起きる可能性もあります。

今回は、なぜ眼精疲労が起こるのかということと、病院に行くべき「眼瞼痙攣」と眼瞼ミオキミアの違いをみていきましょう。

目の筋肉の構造

目を動かす、まばたきをする、ピントを調節する、これらの動きをコントロールしているのは筋肉です。

パソコン作業などで同じ場所を見続けるということは、ずっと同じ姿勢でいるのと同じ様なこと。

同じ姿勢でいると肩がこったりしますよね。

目だって、こるわけです。

眼球を動かす6つの筋肉

眼球を動かす筋肉は6つあり、合わせて外眼筋といいます。

  • 上直筋=上を向く筋肉
  • 下直筋=下を向く筋肉
  • 外直筋=外を向く筋肉
  • 内直筋=内を向く筋肉
  • 上斜筋=外ななめ上を向く筋肉
  • 下斜筋=外ななめ下を向く筋肉

外眼筋

この外眼筋が目の動きをコントロールしています。

近くのものを集中して見るとき、目は自然と寄り目気味になります。

目を内側に向ける筋肉は内直筋が担当しています。

そのため近くのものを長時間見ていると、内直筋にずっと力が入っている状態になり疲れてしまいます。

目が疲れてくると目頭のあたりを押さえたくなるのは、内直筋が疲れていたからなんですね。

ピントを合わせる筋肉

目のピントを合わせる役割をするのが毛様体筋です。

また、目にはカメラのレンズに相当するものがあるのですが、それを水晶体といいます。

近くのものを見るときには水晶体が厚くなるのですが、このとき毛様体筋が収縮することで水晶体が調節されてピントを合わせます。

そのため、近くのものを長時間見ていると毛様体筋が疲れてきてしまいます。

毛様体筋が疲れている状態が長く続くと、ピント調節がうまくできなくなり遠くのものが見えにくくなってしまいます。

いわゆる、かすみ目というやつです。

「近くのものばかり見てないで、たまには遠くを見ろ」と言われたことはありませんか?

解剖学的に言い換えると「毛様体筋に負荷をかけすぎるな」ということです。

光の量を調節する筋肉

目から入る光の量をコントロールしているのが、瞳孔括約筋と瞳孔散大筋です。

明るい光を見ると瞳孔が収縮するのですが、これを縮瞳といいます。

縮瞳を担当するのは瞳孔括約筋。

ブルーライトのような強い光を見続けていると、瞳孔括約筋はずっと緊張した状態です。

そうなると眼精疲労の原因にもなってしまいます。

まばたきをする筋肉

パチパチとまばたきを担当するのが眼輪筋という目の周りをグルっと囲っている筋肉です。

眼輪筋

この眼輪筋が衰えてしまうと目がパッチリ開かなくなるだけでなく、目を開くときにおでこの筋肉の力を借りないと開かなくなり、シワの原因にもつながってしまいます。

まぶたがピクピクする眼瞼ミオキミアの原因となる筋肉が、眼輪筋です。

眼輪筋が収縮することでまぶたが閉じるのですが、人間はパソコン作業などで集中していると自分が思っている以上にまばたきをしなくなります。

これが眼瞼ミオキミアになる原因の1つです。

眼瞼ミオキミアは一時的な痙攣

眼瞼ミオキミアは通常、片側の上まぶたか下まぶたに痙攣が起こります。

原因は眼精疲労のほか、睡眠不足やストレスなどでも起こるといわれています。

特にパソコン作業は眼瞼ミオキミアになりやすく、そのほかにも様々な不調を招く原因になるといえるでしょう。

コンピューターのやりすぎによって引き起こされた病気をVDT症候群といいますが、眼瞼ミオキミアは主に眼輪筋が頑張りすぎて痙攣してしまう、VDT症候群の一種です。

しかし、眼瞼ミオキミアはしっかり目を休ませれば数日で治ります。

目がピクピクするというのは身体からの疲れたというメッセージです。

痙攣が起こったら身体からのメッセージに素直に従い、作業をやめて目を労ってあげましょう。

通常は数日で治りますが、続くようでしたらほかの病気が隠れている場合があるので、お医者さんに診てもらってください。

眼精疲労のメカニズム

眼瞼ミオキミアと眼瞼痙攣の違い

眼瞼ミオキミアは片側の上まぶたか下まぶたに起こる、通常は休めば数日で治る痙攣です。

それに対し眼瞼痙攣は眼輪筋の収縮が過度に起こり、目を開けることが難しくなってきます。

本態性眼瞼けいれん(以下、眼瞼けいれん)は眼輪筋の過度な収縮により不随意的な閉瞼が生ずる疾患で、放置すれば次第に進行し最終的には機能的失明になることもあり、患者のquality of vision、quality of lifeを大きく損なうものである。

引用元:眼瞼けいれん診療ガイドライン

眼瞼痙攣の場合、目の違和感やまぶしいなどの眼瞼ミオキミアとは違った自覚症状があるとのことです。

ピクピクするレベルではない眼輪筋の収縮を感じ、まぶしい、目が乾くなど眼瞼ミオキミアとはちょっと違う違和感を感じたらすぐにお医者さんに診てもらってください。

眼精疲労の身体への影響

目が疲れてくると身体にも影響が出てきます。

  • 肩こり
  • 吐き気
  • 頭痛
  • めまい
  • 食欲不振など

目を使いすぎると、こんなに身体に対して悪い影響を与えてしまいます。

肩こり、頭痛、眼精疲労はよくセットになって訴える方が多くいらっしゃいます。

休憩時間に目を温める

目をコントロールしているのは筋肉です。

しっかり休ませないと、疲労は溜まり続ける一方です。

肩や背中など、他の筋肉の同じで疲労は蓄積します。

健康でないと、何事も続けるのが苦痛になりますよね。

不健康にならないためにもしっかり自分の中でルールを作って、休息の時間も作っていきましょう。

パソコンを長時間やる方におすすめなのが

  • 目を温める
  • パソコン画面からこまめに目を離す
  • より目をしたり上を向いたり、目を動かす

肩や腰の筋肉と同じように、温めたりこまめに動かしてあげてください。

おわりに

僕も前に眼瞼ミオキミアになりましたが、しっかり休んだらすぐに痙攣は起こらなくなりました。

パソコン作業は思った以上に目に負担をかけます。

仕事でパソコン、それ以外の時間はスマホといった具合にブルーライトを見続けて目を酷使しやすい環境かと思います。

ITが発展し、ディスプレイ表示のものが増え便利にはなってきていますが、コンピューターとの付き合い方を考えないといけない時期かもしれませんね。

今回は眼瞼ミオキミアについてのお話でした。

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