カロリー制限で難聴は予防できる?今から考える難聴予防

歳を重ねたときの心配事の一つ、難聴。

加齢性難聴といって、耳の細胞が衰えることで起こります。

そんな加齢性難聴、もしかするとサーチュイン遺伝子を活性化することで防げるかもしれません。

美容業界で「アンチエイジング」という言葉が頻繁に使われていますが、アンチエイジングは何も美容限った話ではありません。

アンチエイジングを意識することは、難聴や認知症の予防にもなる可能性があります。

今回は、難聴の分類と加齢性難聴について、みていきたいと思います。

ポイント
  • 加齢性難聴は有毛細胞の減少で起こる
  • 細胞を傷つける活性酸素
  • 活性酸素から身体を守るサーチュイン遺伝子
  • カロリー制限で、有毛細胞の障害を抑制できる可能性がある

難聴の分類

難聴というのは

  • 伝音性難聴
  • 感音性難聴
  • 混合性難聴

この3つに分類されます。

この中で、加齢性難聴は感音性難聴に分類されます。

伝音性難聴は外側の障害

外耳から中耳までの間で何か不具合があり、聞こえが悪くなる難聴のことを伝音性難聴と言います。

外耳は耳の穴から鼓膜までのことで、中耳は鼓膜から奥のことです。

中耳には、音を増幅して内耳に伝える役割があります。

耳

外耳から中耳までに不具合が起きると、音の振動が中耳に届きづらくなり、聞こえが悪くなります。

耳の垢が詰まっていても聞こえが悪くなってしまいますし、中耳炎や鼓膜の損傷でも伝音性難聴の原因になります。

伝音性難聴は治療により、改善する可能性が高いと言われています。

ちょっと安心ですね。

感音性難聴は内側の障害

中耳より奥にある内耳に何か不具合があり、聞こえが悪くなる難聴のことを感音性難聴と言います。

中耳より先にある内耳には、音を感じる器官があります。

蝸牛の中にあるのが、有毛細胞。

そこから神経を伝わって、僕たちは「聞こえた」と感じるわけです。

音を感じるセンサー、といったところでしょうか。

内耳に不具合があるということは、音を感じるセンサーに不具合が起きているということ。

そのため、音は入ってきているのですが、音を感じることができません。

感音性難聴が起きる原因としては

  • 加齢
  • 脳の障害
  • 大きな音の聞きすぎ
  • 精神的ストレス

このような原因が挙げられます。

感音性難聴は治療で治る可能性が低いとされているので、補聴器の使用が推奨される場合があります。

突発性難聴も感音性難聴に分類されます。

混合性難聴は外側と内側の障害

混合性難聴は伝音性難聴と感音性難聴、両方の症状がある難聴です。

外耳から内耳まで不具合が起きているのが、混合性難聴。

混合性難聴は、どの部分に強く不具合が起きているかによって症状は変わってきますし、治療内容も変わってきます。

有毛細胞の減少で起こる加齢性難聴

上記3つの難聴のうち、加齢性難聴は感音性難聴に分類されます。

歳を重ねると老化により、身体は様々なところで不具合を起こしやすくなります。

これは、耳の細胞も同じです。

音を感知するセンサーのような細胞が、有毛細胞と呼ばれる細胞です。

歳を重ねると、有毛細胞の数が減ってきたり、抜けてしまったりするそうで、それにより難聴が起こります。

そして残念なことに、有毛細胞は再生する能力が無いとされています。

補聴器が推奨されるのも、納得です。

現在は再生医療の分野で研究が進められています。どうやら、有毛細胞の再生する能力をなくしている遺伝子(Notchシグナル)があるそうなのですが、これを薬で阻害できれば再生することが可能になるかもしれない、ということです。

難聴は認知症のリスクを高める

音を脳に伝える神経は7本あります。

それに対して、見たものを脳に伝える神経は2本しかありません。

神経の数からもわかるように、音が聞こえるというのは、複雑で高度な機能なのです。

そんな高度な機能が停止してしまうと、脳への刺激が少なってしまい、認知症にかかるリスクが高くなると言われています。

つまり、難聴は認知症の大きなリスクということです。

また、難聴がきっかけとなり、会話によるコミュニケーションが少なくなってしまい、社会的に孤立し、脳の萎縮を招くためだとも言われています。

このようなことから、耳の聞こえが悪いなと思ったらすぐに補聴器相談医に相談することをオススメします。

補聴器相談医は、検査をして補聴器が必要な場合は補聴器販売店と連携し、その人に合った補聴器を選んでくれるお医者さんです。補聴器の購入はご自身で判断せず、補聴器相談医に相談してから購入するようにしましょう。詳しくは参考ホームページをご覧ください。

参考ホームページ:補聴器を購入する前に

音を聞くと、人間は様々な情動を引き起こします。

アップテンポの音楽を聞いて楽しくなったり、川のせせらぎの音で癒されたり。

特に会話は、顕著に情動の変化を感じます。

もしも耳が聞こえなくなり、情動の変化を感じにくくなったらどうでしょうか。

ちょっと怖いですよね。

そうならないためにも、難聴を予防することと、万が一耳の聞こえが悪くなってしまっても補聴器を活用し、情動を無くさないようにしましょう。

今から考えよう、難聴の予防

アンチエイジングという言葉から、何をイメージするでしょうか。

美容でしょうか?

不老不死とか?

美容界隈で頻繁に使われるアンチエイジングという言葉ですが、アンチエイジングを考えることは美容に限った話ではありません。

自分の身体が不調なく、快適に歳をとっていくためにもアンチエイジングは重要になってきます。

これは、難聴に対しても同じことです。

そんなアンチエイジングの中で重要なキーワードが、サーチュイン遺伝子です。

食べる量を制限する

サーチュイン遺伝子は長寿遺伝子とも呼ばれ、活性化によるアンチエイジング効果が注目されています。

そんなサーチュイン遺伝子を活性化させるのに重要なのが、食べ物です。

カロリー制限をすることにより、サーチュイン遺伝子は活性化されると言われています。

カロリー制限といっても、全く食べるなということではありません。

満腹まで食べないことを心がけておけば、サーチュイン遺伝子は活性化されます。

少しだけ我慢が必要、ということですね。

また、ウォーキングなどの軽い運動でも、サーチュイン遺伝子は活性化すると言われています。

まとめ
  • 満腹まで食べない
  • 歩く

なんてシンプルなアンチエイジング方法でしょうか。

これなら、頑張れそうな気がしますね。

満腹まで食べてしまうとサーチュイン遺伝子が落ち着いてしまうので、注意が必要です。

酸化ストレスを抑えるサーチュイン遺伝子

長寿遺伝子とは言われているものの、サーチュイン遺伝子が実際に人間の寿命を伸ばすのかどうか、実はまだわかっていません。

しかし、酸化ストレスを抑制し、細胞が傷つくのを抑える働きはありそうです。

加齢性難聴は、有毛細胞の減少が原因だと言われています。

そして、老化による細胞の損傷、これには酸化ストレスが深く関係しています。

活性酸素による酸化ストレスの影響は、老化を加速させる原因になるからです。

「スモーカーズフェイス」という言葉をご存知でしょうか?

長年の喫煙により、同じ年齢でもシワやシミが増え、老けて見える顔のことです。

タバコは活性酸素の塊のようなもの。

スモーカーズフェイスからもわかるように、活性酸素が身体に与える影響は大きいです。

そんな活性酸素から身体を守ってくれるのが、サーチュイン遺伝子。

まだまだ謎が多い遺伝子ですが、積極的に活性化したい遺伝子ですね。

参考元
カロリー制限による加齢性難聴発症抑制の仕組みを解明

レアレア歯科 なぜなに相談室

カネカ  ニュースリリース

五本木クリニック

今から対処しておく大切さ

カロリー制限や糖質制限、健康法には様々な方法があります。

それをしたからといって、確実にいつまでも健康なのかと言われると、それはわかりません。

しかし、日々、自分の身体と向き合うことは脳への刺激になりますし、生活にメリハリが出ます。

カロリー制限・糖質制限・運動・自分にあった健康法を何でも良いので始めてみましょう。

おわりに

僕も以前、片方の耳の聞こえが悪くなったことがありますが、聞こえないというのは非常に不便なものです。

片方だけでも不便なのに、両方となるとキツいですよね。

コミュニケーションも取りにくくなってしまいます。

歳を重ねてから難聴にならないためにも、今から何かしらのアンチエイジング方法で対処していきましょう。

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